『あの人はなぜ、東大卒に勝てるのか 論理的思考のシンプルな本質』を読んで

日は、津田久資さんの『あの人はなぜ、東大卒に勝てるのか 論理的思考のシンプルな本質』を読んで思った感想を書きます。

 

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前提

まずこの本は、多くの凡人にとって最適な方法が書いてあります。天才の方は全然別のアプローチで良いのです。 

あと、ここから書くのはあくまで僕個人の解釈です。納得できない箇所とか気になった箇所があればコメントください!!

 

概要

ビジネスの案件獲得のために、コンペがあったりすることも多いと思う。そのコンペに勝つには当たり前だけど、競合より優れた案を出さなくてはいけない。その優れた案を出すためにはどうすればいいのか?

それは、コンペに出す案の候補をたくさん提示すれば良い。その中からより良いものを選べば良いのだから。

 

その候補の出し方も闇雲に出すのではいけない。「無人島に持っていくべきものは?」という質問に対する答えがハサミ、ナイフ、カッター、包丁では意味がない。ハサミ、懐中電灯、鍋、本、ヒモじゃないといけない。

どういうことか?それは考える対象に言葉を軸として境界線を引き、対象をなるべく網羅的に考慮することが必要である、という事だ。刃物系、光系、食事系、娯楽系、装備系というような機能に関する言葉を使って「無人島に持っていくべきもの」をなるべく網羅できるように考慮する。この網羅的に考えることをMECE(ミーシー)という。そしてその境界線を引き、狭めた範囲でさらに考える。刃物系だったらハサミ、ナイフ、カッター、包丁というようにだ。これは段階ごとに境界を引いて考えていくとロジックツリーが出来上がる。

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MECEに考えること(論理的に考える)で漏れがないように対象を考えることができる。

知識が少ない人がいきなりアイデア考えると考えもしない分野のアイデアが出てしまう。その考える分野と考えない分野の境のことを津田さんは本の中で「バカの壁」と書いていた。まさにこれよ↓

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最初からアイデアを考え始めたら、そのアイデアの質は東大生には勝てない。だってアイデアの質はアイデアの量に比例する訳で、アイデアの量は知識の多い東大生が多いに決まっているのだから。

このMECEに考えるということを理解できたらもう半分くらいは東大生に勝てる準備は出来ているんじゃない?

 

じゃあ残りの半分は何か。それはMECEに考えるために対象に境界線を引くのに必要な軸を設定することだ。無人島の例で言うと、今回は機能面を軸にして対象の境界線を引いた。MECEに考えるためには軸の設定が大切になる。では軸はどのように設定すれば良いのか?

軸の設定は基本的に決まりがないから自分で好きなようにやればいいと思うけど、それが難しい。そこで役立つのが世の中に出回っているフレームワークだ。色々ある。有名なのだとマーケティングの4P,3Cとか。あれを軸として考えると上手くいくことが多い。あれも完璧な訳じゃないけど、一から自分で軸を考えてってやると時間がべらぼうに掛かる。ビジネスはスピードも大切だ。そのフレームワークでカバー出来ないところは自分で軸となるフレームワークを考えるところからやる必要がある。自分で軸を考える上で必要なのは語彙力だ。語彙力もただ知っているだけでは意味がない。正しく理解して使えるようにならないと意味がない。これは3CとはCustomer,Company,Competitorの3つで、市場の参加者を考えた時にあがるものであり、マーケティングの戦略を考える際に有用である、ということを理解していなくてはいけないというような事だ。

 

まとめると、

良いアイデアを出す

イデアの候補を多く出す

軸で境界線を引き、対象を網羅的(MECE)に考える

軸はフレームワークや自分の持つ語彙を設定する

フレームワークや語彙は正しく使えるように理解する

 

かに軸を設定するためにフレームワークや語彙力が必要でそれは知識のインプットが必要である。だけど、それが最終目的じゃない。習得した知識を自分の中で使いこなせるレベルまで正しく理解して(知恵)、MECEに考えて、よりたくさんのアイデアを出すことが最終目的だ。MECEに考えること(ロジックツリー)を最終目的にすることも違う。その後でたくさんのアイデアを出すことが最終目標だ。

この最終目標が達成されたかどうかは、自分が論理的に考えるのではなく、いきなりアイデアを考えた時よりも多くのアイデアが最終的に思いついたらそれは最終目標が達成されていることになる。

 

まぁこんな感じのことを書いていた。

すごく面白かった。そして実はこれ、4月か5月か?新卒研修でやった内容とほぼ一緒。たぶん僕のブログの記録にも残っている。

一度聞いた僕でもすごく面白く感じて2日で読んでしまったからオススメ。上に書いた軸の設定のために必要な語彙力を伸ばすためにどうするべきか、なんてことも書いてある。是非気になった方は手に取ってみるべきだと思う。

 

p.s これを読んだ人なら分かると思うけど、三島由紀夫が読みたくなった