アビガンの原料は海外からの輸入で成り立っている!?

富士フィルム富山化学コロナウイルスへの治療効果が期待されているとして実験を進める抗インフルエンザ薬品として名前をニュースで聞くようになったアビガン。さすが日本の企業だ!なんて声が聞こえそうだけど、そのアビガンの原料はどこで生産されているのだろうか。実はほとんど輸入に頼っているのが現状だ。

アビガンに限らず日本の医薬品の原料はほとんどは海外からの輸入に頼っている。インドや中国、韓国が主な取引相手だ。日本で原料も賄おうとすると価格競争で負けてしまう。日本産の原料を使うと今の医薬品の価格は高騰するだろう。医薬品の供給に不安があり原料の生産など改善が必要といった声は前々からあった。

そこで今回の「アビガン」の原料の話だ。政府はアビガンの安定した確保を重要視しているようで、日本の総合化学品メーカーであるデンカ株式会社に原料のマロン酸ジエチルの供給を要請したようだ。デンカは過去にマロン酸ジエチルの生産をしていた時があり、かつて作っていた新潟県糸魚川市の青梅工場を5月下旬にも設備を再稼働するらしい。

また、カネカという化学メーカーも7月から原料の供給を開始するようで、それを受けて株価も上がっているらしい。

これを機に、日本の医薬品の原料の供給体制が見直されるといいと思う。